1986-プ5 寒冷地における小規模LNGによる食品流通コンビナートへのエネルギー供給システムに関する調査研究報告書

カテゴリー:調査研究全般(TDD) 更新日:1986.07.16

LNG冷熱利用に関しては、すでに昭和53、54年に亘って基本調査並びに概念設計が行われ、冷熱発電、食品コンビナート、空気分離および海水淡水化の4つの分野への冷熱利用の可能性が研究報告されている。今回の調査研究では、北海道ガス㈱が石狩湾新港地域にLNG受入基地を建設する計画を有することに着目し、本受入基地計画をベースに、LNGが持つ特質並びに最近の新しい利用技術を加味して、今までにないLNG冷熱利用システムを調査研究し提案することにした。なお、石狩湾新港地域は一大工業・流通基地として形成が期待されており、本調査研究の早期実現化が可能な地域である。
LNGを利用サイドにおいて、従来方式と比較した所、設備投資額・エネルギーコスト・動力設備に係る人件費および用地費などかなり大きなメリットがあり、又供給サイドとしても単独事業として採算・経営が成り立つと評価され、総合エネルギーシステムとして共存共栄が期待される。
エネルギーのLNG化はエネルギー源の多様化によるエネルギー危機防止だけではなく、環境保全上公害問題の極めて少ないエネルギーで、-161℃の冷熱を可能な限り利用することで、受入基地並びに冷熱供給基地周辺での公害問題が発生することはほとんど考えられず、また技術的にもすでに実用化されている機器類の組み合わせで、その信頼性・安全性には全く問題ない。
LNG受入量が年間20万トンの小規模受入基地においても、その冷熱利用形態で十分に経済性が見出せ、冷熱、温熱、電力の総合エネルギーシステム(TES: Total 1xbet 最速銀行振込 出金ergy System)が成り立つことが判明した。
<分科会長:木下誠一(北海道大学低温化学研究所教授)
委員:14名、オブザーバー:1名、
作業部会:6名、幹事:2名、事務局:2名>

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