「《第320回 サロンドエナ》」開催のご案内

日時 平成21年9月2日(水)  16:30~19:00
注:今回は開催日が恒例第3水曜日から第1水曜日になっておりますので
ご留意ねがいます。
場所 当協会 6階 CDE会議室
会費 3,000円(非会員 5,000円)(当日受付にて申し受けます。)
プログラム ● 講 演(16:30~18:00)
[テ ー マ] 東京大学社会科学研究所全所的プロジェクト研究(05~08年度)
-「希望の社会科学(希望学)」の研究成果を語る-
[講  師] 玄田 有史 殿
東京大学社会科学研究所・教授 (労働経済学専攻)
希望学プロジェクトリーダー
当協会 ヒューマンリソースマネジメント部会・部会長
[講演趣旨]

1990年代末、ある外資系の女性の活躍で有名なIT企業で、収入や人間関係での不満からではなく単に「会社での自分の将来が見えないからやめる」また逆に「将来が見えてしまったからやめる」という働くことへの希望喪失から優秀な女性が辞めていく深刻な問題が顕在化して久しい。今回の希望学の調査では、日本人の3人に1人が「希望がない」、「希望があるけど実現しない」と答え、また、希望の対象も「家族」、「健康」などよりも「仕事」に関するものが大多数であった。
かつての日本社会では、希望が社会発展の源泉であった。近年、「失われた10年」から世界同時不況の現在に至るなか、希望を失った人々が社会に蔓延し、今の日本社会では「希望をもっている」という与件自体が常に成立するものではなくなってきている。この研究では、希望を社会の産物であり原動力でもあるものとして捉え、全国的な社会調査によって得られたデータ分析、製鉄産業と盛衰をともにした釜石市を対象とする総合調査、希望の対象に関する国際比較調査等の「希望学」に関する実証研究を行っている。
本講演では、社会科学の新たな分野「希望学」とは、釜石調査の成果とは、これからの社会、企業における希望の意味とあり方、更に希望のない社会ではどのような社会的行動が予想されるのかなどを語って頂く。

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